博物館本館 3F
鯨舟 形と意匠
鯨を捕獲する舟(鯨舟)は、クジラを追う勢子舟、獲物を運ぶ持双舟、網を張る網舟などに分けることができます。「紀伊続風土記」に、太地の鯨舟は「何れも皆龍虎華を彩色し五色爛然たり」と記されるように船体に豪華絢爛な彩色が施されていることが知られています。本展示は、その華やかさを今に伝える絵画資料「鯨船絵巻」や「南海得鯨図絵」などを参考にしながら、現代の画家の手を借りて、太地鯨舟のかつての姿を表現したものです。
紀州熊野浦捕鯨図屏風
熊野では、太地鯨組を含む三つの鯨組が「六鯨」と呼ばれる主に6種類のクジラを捕獲していました。この屏風には、そのうち4種のクジラを捕獲する様子が描かれています。こちらの屏風はデジタル化され、スクリーン展示になっており、詳しい解説をみることができます。
(和歌山県立博物館所蔵、紙本着色、江戸時代後期)
古式捕鯨道具
捕鯨には様々な道具が使われました。岬の高台でクジラを探す山見が使用した望遠鏡、コミュニケーションツールであったほら貝や旗、クジラを突く銛や剣、解体するための包丁など人とクジラの関わりを物語る歴史資料を展示しています。
勢子舟の水押と棚板
色鮮やかな太地の鯨舟の中でも、特に勢子舟には非常に派手な模様が描かれました。これらは勢子二番舟の水押と勢子五番舟の棚板で、現存する唯一のものと考えられています。その歴史的価値から、平成26年3月に町指定文化財に登録されています。