博物館本館 2F
鯨類の進化と水生適応
かつてクジラの仲間は4本足で陸上生活をしていたと考えられています。その後、様々な要因からクジラ類の祖先は水中環境に生活の場を移すようになり、水の中の暮らしに適応した体の形や機能を身につけていくことになります。展示ではどのように水生適応するようになったかを詳しく解説しています。
生活に身近な「髭」
金属やプラスチック製品が充分になかった時代、様々なものにヒゲクジラの「髭」が利用されてきました。昔から質が良いとされてきたのが、ホッキョククジラやセミクジラの「髭」でした。また、ナガスクジラのヒゲも独特な色合いを持っていて工芸品などに好んで使われました。ここではクジラの「髭」から作られた身近な日用品の数々を展示しています。
鯨髭の形態とその役割
ヒゲクジラの摂餌器官であるクジラヒゲを集めた展示です。クジラの種類によって大きさや色、厚さなどが異なるクジラヒゲの特徴を比較することができます。
鯨歯の形態とその役割
ハクジラの摂餌器官である歯と頭骨を集めた展示です。クジラの種類によって本数や形、生える場所などが異なるクジラの歯の特徴を比較することができます。
パキケタス
現在発見されている中で、最も初期のクジラとされる動物。イヌのような4本の足を持ちますが、骨が重く長時間の歩行はできなかったと考えられています。展示室には、生態復元模型や骨格標本などが展示され、鯨類の進化の道筋を紹介しています。
クジラの体とそのしくみ
展示される模型や骨格標本、液浸標本などクジラの生態に関する様々な資料から、クジラの仲間の体とそのしくみを読み解くことができます。
ハンズオン展示コーナー
くじらのふしぎ大発見！
クジラは私たちにとって身近な生き物であると同時に、いまだ解明されない多くの謎をもつふしぎな生き物でもあります。本展示コーナーでは、クジラにまつわる「なぜ？」「なに？」という疑問に焦点をあて、体験型展示を取り入れながらクジラの体や生態の不思議をわかりやすく紹介します。
鯨髭茶室天井
ひし形に切り取ったクジラヒゲが、色や繊維の向きに規則性を持たせて天井板に隙間なく細かい釘で打ち付けてあります。この鯨髭天井は、和歌山市内にあった茶室「鯨庵」にありました。茶室の主人は太地五郎作氏で、太地鯨方の祖、和田頼元の子孫でもあります。この天井は「鯨庵」が建て替えられた際に取り外され、当館に寄贈されました。
Book cafe くじらとしょかん
クジラに関する書籍やオブジェなどをご覧いただける休憩室です。
このエリアでは、飲食が可能です。
